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2026 年、SEO で実際に変わった 6 つのこと

AI 検索の制御が Search Console の設定項目になり、FAQ リッチリザルトが消えました。2026 年に Google の公式ドキュメントで実際に変わった 6 点と、変わらなかったものを日付付きで整理します。

公開 · 著者 kpab

  • AI Overviews
  • AI モード
  • Search Console
  • 構造化データ
  • robots.txt
  • Core Web Vitals

2026 年に変わったのは、AI 検索まわりの制御手段です。ランキングの仕組みではありません。 Search Console に生成 AI 機能のオプトアウトが付き、専用のパフォーマンスレポートができ、 FAQ リッチリザルトが完全に消えました。逆に「AI 向けの新しいファイルやマークアップ」は、 Google 自身が不要だと明記しています。順に見ていきます。

記述はすべて Google の公式ドキュメントに基づきます。確認日は 2026 年 9 月 8 日です。 出典は記事末にまとめてあります。SEO の情報は古びるので、実装前に一次情報を開き直してください。

1. AI Overviews と AI モードに載る条件が 3 つになりました

AI Overviews と AI モードに表示される条件は、これまで「インデックス可能」「スニペット表示可能」 の 2 つでした。ここに 3 つ目が加わっています。Search Console で生成 AI 機能に含まれていることです。

A site must be included in Search generative AI features in Search Console to be eligible for display in generative AI features on Google Search.

Google’s Guide to Optimizing for Generative AI Features on Google Search(2026 年 7 月 10 日更新)

デフォルトは「含める」です。何もしなければ従来どおり表示対象になります。 とはいえ要件として明文化されました。自分のプロパティで除外設定が事故で入っていないか、 一度は見ておきたいところです。

なお、AI 機能とサイト(AI features and your website) のページ側は従来どおり 2 要件の書き方のままです。3 要件として明記しているのは上の最適化ガイドのほうなので、 社内で説明するときは出典を取り違えないようにしてください。

2. Search Console に「検索の生成 AI」設定が付きました

2026 年 6 月 3 日に提供開始。場所は 設定 → 検索の生成 AI です。選択肢は 3 つあります。

  • サイトのリンクとコンテンツを検索の生成 AI 機能に含める(デフォルト)
  • 検索の生成 AI 機能から除外する
  • 親プロパティから継承する

この設定が効きます。従来は nosnippet しかなく、通常の検索結果のスニペットまで消えて CTR が 落ちました。新しい設定なら、通常のスニペットを保ったまま AI 機能だけを止められます。 「AI に使わせたくない」と「検索結果に出したくない」を、ようやく別々に指定できるようになりました。

注意点が 3 つあります。

  1. 提供は段階的でした。 Google は英国の一部サイト運営者から始め、テストのうえ順次展開しました。 2026 年 8 月 31 日に全世界へ展開が完了しているので、現在はどのプロパティでも設定が出ているはずです。 出ていない場合は、権限(オーナー権限が要ります)とプロパティの種類を先に疑ってください。
  2. ランキングシグナルではありません。 Google はこの設定を「Search の他の部分に影響する ランキングや掲載のシグナルとしては使用しない」と明記しています。通常の検索順位と Discover は 動きません。
  3. 即時ではありません。 反映は一般に数日かかります。ヘルプは「設定が有効になってから 1〜2 日で 除外されるが、キャッシュや Google 内部での伝播によりもっとかかる場合がある」としています。 緊急の削除手段にはなりません。

除外は親プロパティから子へ継承されます。ドメインプロパティで除外すると配下がまとめて外れるので、 サブディレクトリ単位で判断したい場合は継承関係を先に確認してください。

3. 生成 AI のパフォーマンスレポートができました

同じく 2026 年 6 月 3 日から、検索の生成 AI パフォーマンスレポートが使えます。 こちらも 8 月 31 日に全世界へ展開済みです。ページ・国・デバイス・日付で分解できます。

対象面を取り違えやすいので、先に整理しておきます。

レポート 対象
検索の生成 AI パフォーマンス(検索) AI Overviews と AI モード
検索の生成 AI パフォーマンス(Discover) Discover の生成 AI 機能(別レポート)

Google は対象を今後広げる予定だとしています。

読み方の制約も 2 つあります。これを知らないと読み違えます。

  • 過去分の遡及はありません。 提供開始前のデータは入らないので、前年同期比は取れません。
  • 表示回数のみで、クリックがありません。 貢献度を測るには引き続き検索タイプ「ウェブ」を見ます。

実務でいちばん効く使い方は、情報系クエリの絞り込みです。表示回数は横ばいなのにクリックだけが 減っているクエリを探すと、AI Overviews が回答を吸収してしまっている一群が浮かび上がります。 そこは狙いを変えます。「クリックさせる」より「引用させる」に目標を切り替えたほうが早いです。

4. FAQ リッチリザルトが完全に廃止されました

2026 年 5 月 7 日に廃止されました。もともと 2023 年以降は政府機関・医療機関のサイトに限定されていましたが、 今回で完全になくなりました。HowTo リッチリザルトは 2023 年にすでに廃止されています。

周辺のサポートも順に終わっています。Search Console のレポートとリッチリザルトテストでの対応は 2026 年 6 月に、Search Console API での対応は 2026 年 8 月に終了しました。 FAQ の表示回数が消えたとしても、それは計測面の終了であって順位の問題ではありません。

マークアップ自体は有効な schema.org として残せます。置いていてもペナルティはありません。 ただしリッチリザルトは出ないので、FAQPage を新規に追加する理由はもうありません。 既存サイトの棚卸しでは、消さずに放置してかまわない項目として扱えます。触らなくて大丈夫です。

5. 「AI 向けの特別な対応」は不要だと明言されました

2026 年 5 月 15 日公開の生成 AI 最適化ガイドで、Google はこう書いています。

You don’t need to create new machine readable files, AI text files, markup, or Markdown to appear in Google Search.

Google’s Guide to Optimizing for Generative AI Features on Google Search

Google が不要だと言っている範囲は広いです。

よく見かける施策 Google での扱い
llms.txt を置く 使っていない。Google への効果は期待できない
AI が読みやすいようにコンテンツを細切れにする 不要(“no requirement to break your content into tiny pieces”)
AI 向けの独自スキーマを追加する 生成 AI 検索に構造化データは必須ではない
AI 向けの文体に書き換える 不要

生成 AI 機能は Search のコアなランキング・品質システムに根ざしていて、「AI 用の順位」が別に 存在するわけではありません。上位に出て、質問に明確に答えているページが引用されます。近道はありません。

llms.txt は任意です。効果の裏づけは薄いのが実情です。他の AI ベンダーのために置くのは自由ですが、 Google 向けの施策として説明してはいけません。Google 自身も「他のサービスのために置くのは まったく問題ない」という書き方にとどめています。

6. AI クローラーは「学習」と「引用」を分けて考えます

robots.txt の設計で、いちばん誤解が多いところです。問いは 2 つあります。

  1. 将来のモデル学習に使わせてよいか。GPTBotClaudeBotGoogle-ExtendedApplebot-ExtendedCCBot など。ブロックしても現在の可視性は落ちません。
  2. AI 検索製品に引用・リンクさせてよいか。OAI-SearchBotClaude-SearchBotPerplexityBot など。ブロックすると AI の回答から消え、そこからの参照トラフィックも失います。

メディアやブログでよくあるのは、1 を拒否して 2 を維持する構成です。

# 学習は拒否し、AI 検索での引用は維持する
User-agent: GPTBot
Disallow: /

User-agent: ClaudeBot
Disallow: /

User-agent: Google-Extended
Disallow: /

User-agent: Applebot-Extended
Disallow: /

User-agent: CCBot
Disallow: /

Google-Extended の扱いも押さえておきたいところです。これは独立したクローラーではなく製品トークンで、 制御できるのは Gemini 世代モデルの学習・グラウンディングに使ってよいかだけです。 ブロックしても Google 検索から外れません。AI Overviews / AI モードからも外れません。 ランキングシグナルでもありません。目的が AI Overviews なら、「AI に使われたくないから Google-Extended を止める」は手段を間違えています。止めるべきは Search Console の設定のほうです。

なお robots.txt は自主的な取り決めであって、アクセス制御ではありません。Perplexity-User のような ユーザー起点のフェッチャーにいたっては、robots.txt に従わない場合があると運営元自身が明記しています。 止めたつもりで止まっていない、ということが起きます。

変わらなかったもの

トレンドを追うときほど、動いていない部分を見落とします。

  • コアランキング。 生成 AI 機能は Search のランキング・品質システムの上に載っています。
  • E-E-A-T。 著者・日付・情報源が明示されたページは、AI の回答からも引用されやすくなります。
  • Core Web Vitals。 LCP 2.5 秒以下、INP 200ms 以下、CLS 0.1 以下。2024 年 3 月に FID を置き換えた INP がいまも最新で、2026 年の変更はありません。しきい値は CrUX の 75 パーセンタイルで判定します。

AI に引用されやすい書き方は、良い記事の書き方と同じです

抽出しやすく、出典を示しやすいページが AI の回答に引用されます。効くのは編集の質そのものです。

  • 冒頭 200 字以内に主要な答えを置く
  • H2 / H3 ごとに 1 つの問いだけを扱い、そのパッセージ単体で成立させる
  • 重要な事実を「数値 + 単位 + 日付」の抽出可能な文で書く
  • 他のページにない要素(独自データ、実測、事例、実体験)を入れる
  • 著者・日付・情報源をページ上で確認できるようにする

最後の 2 つが効く理由ははっきりしています。言い換えで済ませられない一次情報は、AI 要約が出典として 引用せざるを得ないからです。どこにでもある内容は溶けて消えます。

この記事で挙げたチェックは、SEO Mastery スキルにもそのまま入っています。 Claude Code や Codex から呼び出すと、AI 検索の要件・robots.txt の設計・構造化データを 同じ基準で確認できます。更新の履歴はリリースノートにまとめています。

増えたのは設定と計測で、施策ではありません

実務に落とすと、やることは 3 つです。Search Console の生成 AI 設定を確認する。生成 AI パフォーマンス レポートで「表示回数横ばい・クリック減」のクエリを探す。robots.txt を「学習」と「引用」で 分けて設計し直す。

逆に、やらなくてよいことも 3 つあります。llms.txt を Google 向けの施策として置くこと。FAQPage を新規に 追加すること。AI 向けの文体や独自スキーマを用意すること。

参考にした一次情報

いずれも 2026 年 9 月 8 日に確認しました。